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2009/01/21

M教授の最後の講義

静岡県立大学の前坂俊之教授(元毎日新聞記者)が本日21日、最後の講義を行う。僕が学生時代から10年以上にわたってお世話になっている敬愛する人物だ。

当時、前坂研究室のドアには次の言葉が記された木札が吊されていた。江戸時代の大田蜀山人の狂歌と夏目漱石門下で随筆家の内田百閒がもじったパロディー。後に、この木札は無粋な輩が外して紛失してしまったのが。


世の中に人の来るこそうるさけれ とは云うもののお前ではなし
世の中に人の来るこそうれしけれ とはいうもののお前ではなし


たいていの学生はこれを見て、ドアをノックする前に退散したとも聞くが、前坂教授は「奇人変人大歓迎」という心の広いユーモアの精神あふれる先生だ。もっとも、初対面では、その鬼瓦のような形相から緊張するのだが。

僕は別の開発経済学のゼミ生だったが、正規のゼミ終了後、裏ゼミと勝手に称して乱入し、夕刻から前坂研究室でビールやらカップラーメンをごちそうになりながら、薫陶を受けたわけだ(たんなる雑談ともいうが)。

その後、僕が東京の職場で仕事をしているときにも、同じビルの上階にある日本記者クラブ(いわゆる「記者クラブ」ではなく、ラウンジ)から電話で呼び出されて、コーヒーやビールのお供をした。

一昨年この職場を辞した後、僕が大学に戻り、研究室のドアをノックして入ると、かつて雑然と山積みされていたありとあらゆる分野の書籍は半減していた。すでに退官の準備をしていたようだ。

僕は前坂先生のゼミ生ではなかったので、正確なことは分からないが、おそらく多くの奇人変人があの研究室から巣立ち、いまも縦横無尽に活躍していることだろう。

今日、僕もその奇人変人の端くれとして、最後の講義に乱入するつもりだ。

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コメント

奇人気人貴人巨人大仙人さま

じきじきのコメントありがとうございます。先生の粋な身のこなしを見習うには、まだまだ修行が足りない私ですが、今後ともご指導賜りたく候。

投稿: 六 | 2009/01/24 16:31

ありがとう。とはいってもお前でなし。これは最後じゃといっても、まだまだ飲むよ。何度でもな、はっはっは!!!。まああだか、といってもまだですぞよ。あれはうまくいかなかったね。再度、練習しておきます。
まあ、生涯修行、遊行、放蕩三昧のつもりですから、うんざりしながら、ボケ老人の相手をしてくださいな。
また、気が向いたら日没閉門をたたけ、いないだろうがね、いったんさらばじゃ。

投稿: 奇人気人貴人巨人大仙人 | 2009/01/23 23:59

濱の凡くら様

ご無沙汰しております。前坂先生の最終講義は、15年間の教員生活を総括する素晴らしいものでした。

その人柄ゆえ、大教室は超満員で立ち見もあり、他の教員の方々も聴講していました。現役学生だけでなく、卒業生も大勢駆けつけていました。

来年からは毎年、先生が嫌がっても「摩阿陀会」をやるつもりです。

投稿: 六 | 2009/01/22 11:59

前坂先生の最終講義はいかがでしたか。
元気にやっているみたいですね。職場で身につけたスキルもちょこっと活用しているようで、何よりです。

投稿: 濱の凡くら | 2009/01/22 09:01

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