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2005/06/16

ベト記事

ベトナム関連の書籍を僕の周りでは、ベトナム本といっている。またベトナム料理のことをベト飯。じゃあ、ベトナムに関する新聞・雑誌の記事はベト記事かな。これからは、ベト本、ベト記事、ベト飯についても書いていこう。

『世界』7月号に坪井善明・早稲田大学教授による「『半分の満足』のなかで 戦後30年のヴェトナム」が掲載されている。現代ベトナムを理解する上で非常に興味深い。

僕も4月30日に現地サイゴンからブログに記事を投稿したが、坪井氏は、同日朝から行われた「南部完全解放・国土統一30周年記念式典」の様子からベト記事を書き起こしている。

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「ヴェトナム戦争」とは、「抗米救国戦争」と呼ばれるアメリカとの戦争という側面だけでなく、同じ民族が「南(ヴェトナム共和国)」と「北(ヴェトナム民主共和国)」に分かれて闘った内戦という側面があった。東西冷戦の争いがヴェトナム民族内部に持ち込まれたのである。
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ベトナム社会主義を「貧しさをわかちあう社会主義」と表現したひとがいたが、戦後30年のうちに、ドイモイ政策が導入されて、現在、貧富の格差が拡大している。

坪井氏が戦後の30年について「庶民」に意見を聞いてみたところ、「半分満足」との答えが多かったという。もちろんそこには、いろんな意味合いがあるのだが。

民族和解を演出しようとした30周年記念行事だったが、坪井氏は民族和解は成し遂げられていないと言う。いまだ、社会の中に「南」と「北」というイデオロギーの分裂線が存在しているためだ。坪井氏は3つの分裂線を挙げる。

1.アメリカに亡命した反共ベトナム人による政治団体と現政権の分裂。ベトナム共産党と現政府が和平演変を警戒する現実的な基盤だ。

2.現政権とカトリック教徒の間にある分断。

3.共産党員と非党員の分断。党員は現在約280万人で全国民の約3.5%だが、政府職員や主な国営企業の管理職に就くのは、事実上党員に限られている、という。


以前、ベトナムは日本の法制度を研究しているとの雑誌のベト記事を読んだことがある。また、ベトナムは日本の官僚システムについても研究している。日本のそれらを導入することで、ベトナム共産党と現政権の権力維持を強化しようとしているのかもしれない。日本ほど成功した「社会主義国家」はないともいわれるし。しかし、素直に考えて、上記3つの分裂要素を解消する第一歩になればいいのだが。

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